
うちの茶虎猫(雌)、楽浪さんは年齢不詳の保護猫です。
何度も書いていますが、保護されたのは浪江町。
原発危険区域だったので住民が全員避難して
置き去りにされた猫の子孫です。
しかも、他の猫と交わらずに暮らしていたのか、
保護されて仲間のいる部屋へ入ると飲まず食わずでフリーズ。
人間を見ると、猛烈なシャーシャーに唸り声。
ケージで独居していたところを私が引き取りました。
住民のいない町で生きていたので人間の食べ物を知らず、
食べるのはキャットフードのみ。
盗み食いされる心配はないけれど、
万一災害などでキャットフードが入手できなくなったとき、
楽浪さんは食べるものがありません。
そんなわけで、焼魚の身をほんの一片、肉を爪の先くらい、
楽浪さんの目の前に置いてみたりするのですが、
まったく興味を示しませんでした。
ところが今年になって
楽浪さんは私が食べているものに興味を示すようになりました。
小皿の醤油をペロッと舐めたのはひと月ほど前だったかなあ。
お浸しにかけたカツオブシの匂いを嗅いだりもしました。
そして、ついに昨夜、カツオブシを盗み食い。
やったね、楽浪さん!
世の中にはキャットフード以外にも食べ物はあるし、
もっとおいしいものもあるんだよ。
猫の盗み食いを喜ぶ飼い主もどうかしているとは思いますが、
楽浪さんの一歩前進はとてもうれしいことなのです (さ)