
写真は「ならえ」という酢の物で、
田舎でばあちゃんがときどきつくっていました。
野菜だけの精進なので、お盆とか法事とかの行事食でもあり、
子供の頃はこれが嫌いでした。
積極的に嫌いというわけではないけれど、たいして食べたくない。
食べなくて済めばそれに越したことはないといった感じでした。
それがいまや自分でつくるようになるのですから
年をとるのはすごいことですよ。
調べてみると「ならえ」は奈良和えまたは七和えだそうでした。
奈良和えだと奈良から伝わったことになりますが、
ご本家奈良の奈良和えとはちょっと違うようです。
七和えだと七つの食材を入れるという意味になるそうです。
今回の材料は、胡瓜、人参、モヤシ、新生姜、白滝、油揚げ、竹輪、白胡麻。
私がこれをつくるときは、
材料全部をマッチ棒よりちょっと大きいくらいの同寸に切ってしまいます。
だいたいでいいと思います。
白滝なんて、袋から出して解いた瞬間にだらだら〜んとなって
とても同じ寸法なんかに切れませんもんね。
白滝は茹でておく、モヤシも茹でておく、
胡瓜と人参は切って塩をしてぎゅっと絞っておく、
新生姜も切って絞っておく、
油揚げは茹でて油抜きをしてから出汁と醤油で炊いておく。
だいたいこんな下ごしらえです。
出汁とお酢と醤油を合わせたものに漬けて、
夏ですから冷蔵庫で冷やしておきます。
材料がみんな同じくらいの寸法になっているからでしょうか。
胡瓜は胡瓜の味がせず、人参も人参の味がせず、
すべてのものが渾然一体となっています。
あれっ、生姜を入れたつもりなのになって探すくらい
生姜も生姜の味がしなくなっているのですが、
それが妙においしいのです。
これは不思議な食べ物です。
食材の味を生かすのならもっと大きく切ればいいのでしょうけども、
私はこの渾然一体感がとても好きです。
たぶん子供の頃ははっきりしない味だと思っていたに違いないです。
子供にはわからないおいしさがあるんだよと
あの頃の自分に言いたい (さ)