自分でも買うし、いただくこともある黒七味なのですが、
さて、黒七味ってどうして黒七味なんだろうということについては
考えたことがなかったです。
写真は昨日いただいた黒七味ですが。
この際、黒七味がどうして黒七味なのかを考えてみることにしました。
いただきものの黒七味は京都のもので、
一子相伝の香煎を製造飯場している老舗の黒七味です。
香煎はお茶代わりに飲むもので
炒った麦の粉に紫蘇や陳皮などのスパイスを加えて作ります。
さて、この香煎屋さんが黒七味を発明したらしいのですが、
七味というからには七つのスパイスが入っています。
唐辛子、山椒、麻の実、黒胡麻、白胡麻、ケシの実、青海苔の七つです。
店によっては胡麻をどちらかにして生姜を入れるところもあるようです。
しかし、ここまでだと七味唐辛子ですよね。
どこで「黒」になるんだろう。
香煎屋さんのHPによるとですね、
「材料を乾煎りし、唐辛子や山椒の炉が隠れるまで丁寧に揉み込む」
と、書いてありました。
要はかなり細かい粉にするのですね、なるほど。
そういえば信州のあたりでも黒七味を見たことがありますし
黒七味らしきものも見たことがあります。
「らしきもの」は深煎七味という名前で、
信州は善光寺の、こちらも創業1736年という老舗のものです。
面白いことに、こちらは七味と称しながら8種のスパイスを使っています。
唐辛子、山椒、黒胡麻、白胡麻、青海苔、柚子、生姜、紫蘇です。
こちらも細かい粉にするようです。
細かい粉にすることによって唐辛子の赤や山椒の緑が見えなくなり、
からさが増すのですね、なるほどね (さ)