もうかなり以前になるのだが、
新富町の定食屋で胸焼けがするほど脂ののりすぎた鯖を食べた。
鯖に対して心が楽しまなくなったのはそれ以来で、
上手につくってあるシメサバなども食べるとうまいのだが
積極的に食べたい気持ちがまるで失せてしまった。
京都の某有名店の鯖寿司もちっとも食べたいと思わない。
もともとその店の寿司ならば私は海苔巻きが好きなのだけど。
しかも鯖のみならず、その気分はイワシにも及んでるようだった。
とはいえ、ここが我が儘なのだが
うまい目刺しというものはある。
そっちは大好きなのだから、干した鯖はどうだろうと思って
桜井順さんからいただいた干物シリーズの鯖を食べてみた。
う〜〜む、これはうまいぞ。
もともと嫌いな魚ではなし、
あの脂の記憶さえ乗り越えればうまいのだな、たぶん。
しかし干物の鯖も脂がのっていて、
1枚食べたらご飯を半分残してしまった。
しかし食べ物が嫌いになるトラウマって思えばすごい。
子供のころに近所のおっちゃんが鶏を虐殺するのを見て
10年くらい鶏が食べられなかったが、
いまでも焼いてない鶏の皮の部分が苦手で、
ついでに鶏も牛も豚も内臓と脂身が苦手だ。
内臓はわかるが、なんで脂身まで??ここんとこが不思議でならない。
そして、なんでもかんでも忘れる年齢になってきているのに
いまだに虐殺の光景を覚えているのが不思議なのだ。
幸いに鯖は嫌いという段階にまではいっておらず
イワシはやや道連れになってはいるが
その影響はアジにまで及んでいないのが助かる。
被害を拡大しないためにも
たまに鯖を食べた方がいいのかもしれない(さ)