写真はおせちの出汁巻きです。
こうして見るとずいぶん傷があるもんですね。
陶芸でいうところの窯傷というやつですね。
作る過程においてできた傷で、大王が引っ掻いたわけではありません。
出汁をたくさん入れるので非常に柔らかく壊れやすいのです。
巻き簀で形を整えてまな板に並べるそばから
じくじくとと出汁が滲み出てまな板がびしょびしょになるくらい
柔らかい出汁巻きです。
今年は最初の1本を焼いてみたら柔らかすぎました。
巻くには巻けますが、ちょっと神経が必要でした。
端っこを切って味見をすると素晴らしくおいしかったですが、
しかし、これはいかん。限られた時間でざざざっとやっつけるのは無理と思い
玉子をおまじないのように足しました。
それでも出来上がった出汁巻きからは
まな板に水たまりができるくらい出汁が滲み出てくるのです。
この細巻きをつくるのはおせちか花見弁当のときくらいでしょうか。
いつもは厚焼き玉子にします。
厚焼きも出汁をたくさん入れますが、
1本に玉子を5個使うので焼くのがラクです。
玉子15個で厚焼きなら3本、細巻きだと10本くらいでしょうか。
今年は細巻きを10本巻きました。
巻いて、冷えたらタッパーにしまうのですが
無理に詰め込んで蓋をするとちょっと形がつぶれてしまうのですよ。
なので皿に盛りつけたときは小判型になってしまいます。
ああ、出汁巻きが二段重ねでおさまるタッパーが欲しい。
それにしても、もっと頻繁につくれば上手になるのかもしれませんし、
そうそう、長年使い込んだ卵焼き器の柄が取れてしまって
ヤットコで代用しているのですが、無駄に力が必要らしく
10本巻くと手首が痛くなります。
そろそろ新しいのを買う時期かしら。
あっ、そういえば味噌こしの柄も金属のくせにバキッと折れました。
なんてこった。
卵焼き器の柄は木ですから腐って弱って取れるのはわかりますが
なんで金属が折れるんじゃ。そんなに使い倒したのか?
ええまあ、倒しましたけど。
一生使うつもりの道具が滅びていくのは不便ですね。
そうだ、今年は台所の道具を見直すことにしよう(さ)