うちには人間ひとり猫一匹からなる大王グループがあり、
もっぱら破壊活動をする。
人は、ぶつかる、蹴つまづく、落とすなどの行動で破壊し、
猫も暴れるとほぼ同じようなことでこの木造のぼろ家を破壊しようとする。
この破壊的な猫の名前が大王だ。
家の黒電話の接続が切れているのに気づいたのが金曜日で
日曜の午後には電話のメンテナンスの人が来た。
ところが、その1時間ほど前、
掃除をしていて受話器を持ち上げたら接続中の音する。
う〜〜む、原因不明だが直っているじゃないの???
不審なままメンテが来た。
結局のところ、一時的に接触が悪くなったのだろうということで落着したのだが、
そこで思い出したことがある。
土曜だったか、コンセントに差し込んであるプラグが半ば抜けかけていて
これはいかん危ないぞと差し直した記憶がよみがえったのだ。
ん?もしかして、接触不良を直したのは私だったのか??
ではその不良の原因は???
大王グループの住人が白状した。
「ワシはよくコードに蹴つまづく」
大王も白状した「ワオワオワオ」
我思うに、大王が暴れてコードをひっかけたか
住人が蹴つまづいたか、どっちかだ。
コードが強く引っ張られればプラグは抜ける。または半抜け状態になる。
まったく大王グループはろくなことをしない。
風呂蓋を妙なところに立てておくのも大王グループの住人だ。
その場所に立てておくと猫が水を飲むときに
猫に向かって倒れるぞといくら言っても覚えない。
大王グループの住人と猫が同士討ちをしてどうするんだ。
さらに胡留さんの上に風呂蓋が倒れたらもっと承知しないぞ。
だいたい大王グループは敷物が歪んでいても気にしない。
敷物を蹴散らかすのは大王だ。
大王グループは正しい日本語が通じない。
猫はしょうがないとしても、
納戸と押し入れと物置の区別がつかないのは人としていかがなものか?
そして大王グループは仲良しだ。
大王グループの住人の腹にはいつも大王が乗っている。
それなのに、庭で茶虎の猫を見た、大王が逃げたと騒いだのは
大王グループの住人だ。
そうそう、その茶虎は大柄で歩きぶりも落ち着いており、
動作からすると飼い猫のようだが
いままで見たことのない猫だった(さ)