木槿(ムクゲ)の花は一日花というけれども
実のところは二日か三日は咲いているし、
八重咲きの寿命の長いものだと2週間くらい咲いているそうだ。
たぶん夕方に花を閉じてしまうのでそんな誤解を受けたのだろうと思う。
雨の後に木槿の近所を通りかかると花が落ちている。
雨でなくても寿命の尽きた花は落ちるのだけれど
まだ寿命が尽きていないのに落ちたという風情の花は雨の後によく見る。
もしかしたら雨に弱いのかと思う。
それにしても花びらを散らすのではなく
まるごと落ちてしまうところが思い切りがいいのだが
木そのものの生命力は強くて、
夏から秋にかけて次から次へとかなり長い期間花を咲かせつづける。
昔、庭に植える木を選ぶという幸せなひとときがあって
植木屋さんが置いていった花の咲く木のカタログを飽きずに眺めていた。
当然ながら木槿もあった。その品種に「祇園守」というのがあって
ともかくも名前がいいというようなことで思わず頼みそうになったのだが、
木槿の花は大きいし、我が庭はあまりに狭い。
花と庭があまりに釣り合わないので結局はやめてしまった。
そんなわけで自分の庭にはないけれど
注意してみているとけっこうあちこちの庭に植えてあって
それを見るだけで十分な気がする(さ)