文字通りの火遊びだ。
炭を熾し、手あぶりの小さな火鉢に置く。
長い時間持たせたいときは、灰を掘ってまず備長をいくつか活けておく。
その上にまた備長を組んでから火種になる黒炭を立てる。
このとき火が消えない用心棒に
よく熾った小さな備長を一緒に置いてやると本当に消えにくい。
ただ、この連中は仲間同士で助け合って火を持たせているので
ひとりにすると消えてしまう。
備長炭は消えやすいが、
仲間が多いと灰に埋もれていても消えないから不思議だ。
こんなことを考えながら火鉢で遊ぶ。
昔の備長炭の方が長持ちしていた記憶があるなあとか
こんな小さな手あぶり火鉢でもけっこう炭を使うのだから
いっそズルをして豆炭をひとつ灰に埋めておくか、とか
子供のころは朝から寝るまで火鉢に火が入っていたのだから
こりゃあ、練炭火鉢にしたのは無理もない、とか
そういえば昔の炭俵ってもうないんですかね、とか、
実にいろんなことを思い出すのも楽しかったりする。
炭の性質もさまざまで、岩手の楢炭は柔らかく火付きがいいしよく燃える。
備長炭は打ち合わせるとカーンと高音で鳴るほど固く
なかなか火がつかないし、爆ぜて飛んだときの爆発力が凄いが
火持ちは最高にいい。
椚の菊炭はその中間というか、どっちつかずというか
岩手と備長があれば菊ちゃんはいらないのではと考えたりもしたが
しかし切り口が菊の花のようでキレイですぜと思い直した。
こうして週末は火遊びをしている。
火鉢ひとつでは心細くて七輪も部屋の中に入れて
お湯を沸かしたりしている(暖房にもなる)
炭を使うときは換気をせよというが、
隙間だらけの木造のボロ家はそんな心配はない。
その証拠に私はまだ生きているし頭痛がしたことすらない。
そうだ、思えばまったくどうなっているのだろう。
窓も開けないのにまったく大丈夫だ。
おかしくないか?炭に強い家....
ありがたいのかそうでないのか、よくわからない(さ)