
彼岸花は生長が早い。
この畑では花のちょっと前に刈り込んで耕してしまったのだが
すぐにまた芽を出したかと思うやいなやすくすく伸びて
はやくもツボミをつけた。
彼岸花はよく田んぼや畑のあぜ道に咲くが
あれは土のなかのモグラやネズミが田畑を荒らさないように植えたのだという。
彼岸花の根は食べられるけれども毒がある。
よく土手にも植えてあるが、あれもおそらくは
モグラのトンネルで土手に穴が開かないようにということだろうか。
モグラは彼岸花は食わないが、
モグラが餌にするミミズが彼岸花を嫌うから
モグラとしても餌のないところにトンネルを掘る意味もない。
しかも彼岸花は雑草対策にも効果があり
さらに素晴らしいことにイネ科の植物には抑制効果を発揮しないから
田んぼのまわりに植えるには実に適した花だった。
彼岸花の根は深く土をがっしりと締めるので
これを植えることによって土が固まって丈夫な土手や畦ができた。
墓地で見かけるのは、まあその、つまり
昔は土葬だったわけなので
埋めた爺ちゃんをなにか小動物が食っちまったら困るというようなことで
これも意図的に植えたのだろうなと想像するわけなのだ。
彼岸花は球根で増える。
洪水で田畑が流されると彼岸花も流されて
たどりついた土地で根付いてまた増える。
この理屈からすると川の上流から下流へと花の歴史がたどれそうなものだが
実は反対に川の河口から上流へと広まっていったらしい。
彼岸花は人の手によってわざわざ植えられたといわれるのはこの理由による。
ところでこの畑はなんでこんなに彼岸花があるんですかね(さ)