もう滅多に芝居を見なくなっているのだけれど
久々に行きました。3時間半というのはなかなか凶暴な長さで
座っているうちに腰が痛くなるのはもちろんですが
昔に捻挫した右膝まで痛くなったのにはびっくりしました。
そうか、年を取ると長い芝居を見られなくなるのか...
休憩時間の、女子トイレのロビーを横断して階段まで続く記録的な長蛇の列も
なかなか見物ではありました。
その列をすり抜けて喫煙コーナーへ行くと
こちらもニコチンを恋い慕う人々がてんこ盛りでした。
見たのは、「黴菌」という芝居で、
門田陽さんの一緒に行こうという誘いにほいほい乗って
観劇のはこびになったわけですが
長さが凶暴とはいえ見てよかったと思う面白い芝居です。
それぞれの役者を楽しんでご覧になれます。
池谷のぶえの女中役、あまりに面白かったです。
この女中さん、実に頻繁にお茶を淹れるのですが
お茶を運んできてから配るまでの間が
演出の都合からかとてもとても長く設定されています。
間が持たないを絵に描いたような長い長い間なのですが
池谷のぶえはその間を実に巧妙に埋めています。
それだけでも一見の価値があります。
芝居終了後は門田さんと中華を食べ、三茶のバーで飲んでいたら
なんと門田さんは遠いむかし三茶に住んでいたことを知りました。
いまは「三茶は遠くて住めない」と言ってます。
三茶が遠かったら烏山はどうなんだ。
たぶん地の果てのもっと先のようなもんでしょう。
門田さんはいま自分の会社から歩ける距離に住んでいます。
それにしても渋谷はすごい人でした。
すぐそこの中華屋まで群衆をかき分けて進み
また群衆をかき分けてタクシーを拾いました。
そういえば、「遥か群衆を離れて」というハーディの本をさがしています。
「狂乱の群れを離れて」という訳でも出ています。
ゆずってもいいぞというかたはおいでになりませんか(さ)