子供の頃のタンポポといえば、レンゲやスミレと一緒に咲いて
咲き終わったら綿毛を飛ばして来年の春までさようなら、
という咲きかたをしていたが
どうも東京で見るタンポポは一年中咲いている。
それだけ冬が暖かくなったのかとおめでたいことを考えていたら
実はそうではなく、タンポポの種類が違うのだった。
春だけ咲くのが和種のタンポポで
年中咲いているのが西洋タンポポ。
和種と洋種の見分けかたはもうひとつあって
日本のタンポポは下の写真のように
萼の部分が花にピッタリくっついている。
西洋タンポポは萼がくるりと外に反りかえっている。
この日本タンポポにもローカルな種類があって
関東タンポポ、関西タンポポ、東海タンポポ
八ヶ岳タンポポ、白馬タンポポ、信濃タンポポ、
蝦夷タンポポに夕張タンポポ、
なんだか目まぐるしく思えるほどの種類があるのだった。
これほど日本のタンポポの種族がいるのに
どうして西洋タンポポまでやってきたのかというと
明治の頃に札幌農学校が食用として輸入したらしいのだ。
そういえばタンポポのお茶、タンポポのサラダはきいたことがあるし
タンポポの根のきんぴら、花の天麩羅もいけるらしい。
西洋タンポポは繁殖力が旺盛で海を越えて広まり
いまや日本タンポポをおびやかす存在になっているので
食べちゃっても大丈夫ですね、たぶん(さ)