Godfather の映画を見ていて気になったことがある。
あまりにたくさんの殺人が行われ、
あまりに多くの死体がある。
路上の死体、レストランやバーの死体、
爆破された車の死体、回転ドアの死体、民家の死体、
劇場の死体...
この累々たる死体の山はいったいどこへ行くのか。
殺す場面はたくさんあっても片づける場面はない。
死体の後始末まで律儀に描く監督はいないだろうし
そんなシーンまで加えていると
ただでさえ3時間を超える映画が
空前絶後の長編になりそうだ。
しかし、妙に気になるので調べてみた。
たとえば死体置き場に収容される死体の数は
1日に何体くらいになるのか。
「犯罪」や「死体」「殺人」という言葉で検索すると
映画や小説の話題がヒットして邪魔をするが
過去の記録がひとつ出てきた。
1990年のニューヨーク市の殺人事件は2245件、
2004年は566件。
減っているのは街頭での殺人と拳銃を使用した殺人で
減っていないのが子供を虐待して殺してしまう殺人と
家庭内の殺人のようだった。
ところで、今年の3月に
ニューヨークのナイトクラブで
トイレ待ち殺人が起こっている。
これは、あまりに長くトイレに籠っていた男を
トイレ待ちで並んでいたふたりが
ドアを蹴破って引きずり出し、
ふたりは無事にトイレを済ませた。
一方引きずり出された男は怒って自宅から銃を持ち出し
ナイトクラブに戻ってふたりに向って発砲、
うちひとりを射殺したという事件だが
どうやら発砲されたふたりは
犯人を引きずり出した男たちではなかったらしい。
こんな巻き添えを食らうようでは
うっかりトイレのある店で酒を飲むのも危険だ。
この事件には目撃者の証言があり
発砲した男がトイレに籠っていた時間は
「ものすごく長かった」と証言している。
このトイレ待ち殺人は
ニューヨークでは「言い争い」に分類されると思うが
「いい争い」による殺人は
2004年には151件発生している。(さ)