海外の賞なんぞ取ろうものなら
普通はうれしくて何か言ってきそうなものだが
橋本烈は何も言わない。
おかげで、数日前に高崎くんからきくまで
橋本烈がアドフェストでブロンズを受賞していたことを
知らなかった。
橋本烈は天性のコピーライターで
誰にも教えられないうちから合理的なコピーを書いていた。
橋本烈が新入社員の頃にそれを見て
恐ろしい奴が出てきたものだと震撼したことがある。
廊下などでバッタリ出会うと
私は「きゃ〜、烈〜!」と叫んで抱きつくが
橋本烈は小さな声で
「何か食べるもの持ってませんか」と言う。
口惜しいから写真を載せてしまおう。(さ)