オシッコが詰まるたびに大王は4~5回は病院へ通います。
最初はもちろんオシッコ詰まりの治療で、
めでたく開通するとあとは「予後」というわけです。
カテーテルを入れたところが傷ついていたり
腫れたりすることがありますからね。
ところが、大王はこの「予後」が気にくわないのです。
「おいら、こ〜んなに元気なのになんで行くんだよおおおお〜」
てなことで文句を言いまくります。
大王グループの住人が病院へ連れて行くと、
帰ってきた直後から私に言いつけに来ます。
ころんと寝転がって、かわいいフリをして
「ねえねえ、聞いて聞いて...」と訴えるのです。
はいはい、わかったわかったと適当に頭を撫でてお茶を濁して、
仕事に出かけて帰ってくると、まだ続きがあります。
「ねえねえ、聞いて聞いて..」
はいはい、わかってるよ。
「もっと聞いて聞いて」
やだよ、もう。
それでも大王はめげません。
しまいに膝に登ってきます。
「聞いて聞いて、おいら病気じゃないのに病院へ連れて行かれてさ。
これって猫の虐待じゃないのかな」
虐待じゃね〜よ。
「おいら、まるでもらわれっ子みたいに扱われてるよ」
もらわれっこだよ、おまえは。
「拾われっ子みたいに辛い目に遭ってるよ」
拾われたんだよ、おまえは。2015年の4月に浪江町で。
「おいら、この家で生まれ育った大事な猫だよ」
おまえ、日本書紀を勝手に書き換えるなよ。
大王の文句は延々と続きます。
我が家では大王の文句と「カラマーゾフの兄弟」と
どっちが長いかという話題で持ちきりです。
ああ、やれやれ (さ)