胡留さんは一日置きにDB先生の病院へ行く。
上の写真は待合室の胡留さんと私で、
胡留さんはバスケットから出て膝に乗っておとなしい。
大きな犬が目の前に来てもびっくりもしないでじっとしている。
病院は、基本は体重を計って点滴をすれば終わりで、
その点滴の間に私からいろいろ質問もするし、
まあ何もないときはよもやま話などしている。
つい先だってのこと、
点滴が終わってふと見ると、胡留さんが診療台に顔をつけて
うつらうつら居眠りをしている。
バスケットを置いても入ろうとしない(寝ているのだから当然だ)
「動けないのかな」とDB先生が言う。
(いや、単に寝ているだけですぜ)と心中でつぶやいてみたけど、
なんとなく口に出せない。
DB先生は心配そうに胡留さんをのぞきこんでいる。
ツンツンを胡留さんをつついたりしている。
(いや、だからその、寝てるだけですってば)と言いたいが
どうも口に出しにくい。
そのうち先生が胡留さんのお尻をちょっと押したら
胡留さんはハッと気づいてそそくさとバスケットに入った。
「あんなに早く動けるんだなあ」とDB先生が感心する。
(動きますってば。強制給餌から逃げようとする速さといったら)と言って
DB先生を安心させたいが、いまさら言いにくい。
診療台でくつろいだり居眠りしたりする猫は他にはいないらしい。
というか、ここまで落ち着き払った猫がいないのだと思う。
動いたからDB先生も安心したとは思うけど、
「胡留さん居眠りしてました」とは最後まで言えなかった。
どうも余計な心配をかけて申し訳ない...(さ)