胡留さんは毎日外をながめています。
網戸越しの風もあたたかくなりましたので
ずっとながめているのが気持ちがいいらしいです。
しかし、視線の先には何もありません。
好奇心の強い飼い主は毎日確認するのですが、
長時間観察するようなものは何もないのです。
それが不思議です。
じーっと見ていたかと思うと、ときどき目を閉じていることもあります。
それよりも早くご飯食べようと言ってナマリブシのお皿を運んできても
またいでしまいます。
もしかしたら、暖かくなった気温や鳥の気配や、
庭のわずかな緑を揺らす風を味わっているのかもしれないなあと
ときどき考えることもあるわけですが
まあ、そんなことより
早くご飯を食べてもらいたいです、胡留さん(さ)