今年の4月に
Tokyo Copywriters' Street で平石洋介くんが書いたストーリーがある。
「
戦場にかかった橋」というそれは、
後閑信吾くんというバーマンが(つまりバーテンダーという職業の人が)
バカルディのカクテルコンテストで優勝したときの実話だ。
その後閑くんはいま現在帰国中で、
そうこうしていたら平石くんも帰国したので一緒にご飯でもということになって
平石くんが予約してくれた和食の店で食べている最中に
私が話題にした小汚いがうまいという中華へ行きたいということになり
降りはじめた雨のなかを傘なしで国道を渡って10分ほど行軍した。
(写真はその店で、右が後閑くん)
飲み屋は頻繁にハシゴするけれど飯屋のハシゴははじめてだった。
バーマンは飲食に貪欲なのかもしれないと思った。
後閑くんはたいへん気持ちのいい人物で、しかも絵になる風貌だった。
魚の食べかたがびっくりするほどキレイで
もしかしたらおばあちゃんっ子だったのかもと余計な想像までしてしまった。
それからまた雨上がりの道を
ビシャビシャと濡れた足音を立てながら国道方面に行軍し、
行きつけのバーのテラスで飲んだ。
電話をしたときにテラス席でいいかと訊かれ、
寒くはないかときき返したところ、暖めておきますと言う。
行ってみるとベニヤで囲いができており暖房設備も設置されていた。
本当に総力を挙げてあたためたらしく、極端に暑くなっていた。
この店での様子は誰かが写真を撮っていたのでそのうち送ってくれるかもしれない。
バーマンの後閑くんはこの店のバーテンダーの仕事を見学するために
ときどきテラスを脱走して店内のカウンターあたりを徘徊していたようだった。
バーテンダーはお客の目の前で仕事をする商売なんだなと
あらためて思った(さ)