泉鏡花が女の着物の色を描写した文章に
「霜枯れた嫁菜の薄紫」というのがあります。
その嫁菜が写真のようなものです。
「ようなもの」と書く理由は、嫁菜があり、嫁菜に似た姿の植物があり
それらをまとめて嫁菜と呼ぶことが多いからです。
その嫁菜は野菊の一種で、野菊の仲間にはキク属、シオン属、ヨメナ属などあり
たいへん種類が多いです。
野菊は庭に植えておくと勝手に増えます。
ときどき増えすぎた株を抜いてしまうことがあるのですが
そんな虐待にもめげず、世話もしないのに勝手に咲いています。
花の時期も長く、もう12月だというのにまだ咲いています。
庭にたくさん花があるときは野菊のことなど忘れているのですが
花がなくなる時期にひっそりと咲いていると
かわいいやつだと思い出すわけです(さ)