諸事情あって今日は行くべきところに行き損ね
どうせならと医者に行ってレントゲンを撮ってもらった。
まな板が落下した足の親指が未だに腫れており痛みもあり
しかも指先が痺れている。
靴を履くと痛い、風呂の湯がしみる。
ホットカーペットに触っても痛い。
何かに触るのとあたたかいものが天敵のようなのだ。
こりゃきっとまったく折れてるよな〜とは思っていたが、
案の定やっぱり本当に折れていた。
白髪の爺ちゃん先生が、キレイに撮れたレントゲン写真を自慢したかったらしく
もっと近くで見なさいと言って説明してくれた。
「ここにスジがあるでしょう」
は〜、これですか。
「そうです、ここが折れてますなあ」
あの〜、写真撮ってもいいですか??
爺ちゃん先生が啞然としている間にバシャバシャと写真を撮った。
自分のレントゲン写真を撮影して鑑賞するチャンスなんて滅多にない。
どうも私の足の骨は細くて長いな〜〜、などと骨折とは関係ないことを思いつつ
デジカメで撮り、携帯でも撮った。
せっかく骨折の証拠であるスジは写真ではわからないのだが
右上から左下にナナメに走っており
要するにナナメに折れているらしいのだ。
それにしても骨折というと木の枝が折れるみたいに
バキッと派手に折れている姿を想像していたのだが
単なるナナメのスジだったのがつまらない。地味な骨折だ。
そう愚痴ったらポケット社長に電話の向こうで鼻で笑われた。
んでもって、いま何か治療をしているかというと何もしていない。
自分のレントゲン写真を撮影しまくる患者にあきれたのか
白髪の爺ちゃん先生は、ギプスも松葉杖も湿布薬もくれず、
痛み止めは処方箋を書こうとしたが、ふと私の顔を見て
「いらないね」と言って途中でやめた(どうせ飲まないとバレたらしい)
結局、レントゲンだけ撮って骨折鑑定が済むと追い出されたのだ。
ただ、動かすのはかまわない、自分が痛くて損をするだけだからと言った。
さらに湿布してバンソーコーかなにかで固定するようにと忠告もしてくれた。
ある意味、心強い言葉ではあったので
自分で薬局へ行き、湿布薬と指をしっかり固定できそうな包帯を2種類買った。
そういえば一週間後にもう一度来いと言っていたが
早くも診察券がどこかに消えてしまった気がするな〜。
痛みはあと1ヶ月くらいは続くそうだ。
靴を履くとさらに痛いのでゾーリで会社へ行きたい。
そうだ、そもそもレントゲンを撮った目的が
靴じゃないものを履いて会社へ行くために「骨折」のお墨付きが欲しかったのだ。
折れているのはだいたいわかっていたし
折れた直後もひとときも休まずに台所で働いていたし
骨折の14時間後にはもはや飲酒をしていたし
日常に差し支えることはあまりない。
ただどこかに立ち寄ったり遠まわりしたりが億劫になっただけで
それは靴を履いて歩くと痛いのが原因だ。
佐倉隊長、いい雪駄があったら教えてください(さ)