わざわざ遠まわりをして他所の庭を見てまわるという
我ながらあやしげな習性のおかげで
ときどき珍しいものを見せていただくことがある。
写真は石の手水鉢に咲いていた藻の花で
調べてみたところ、どうやらオオバナイトタヌキモの花らしい。
漢字で書くと大花糸狸藻だ。
(暴走族風に書くと悪汚罵騎士...いやいや、やめよう。本職にはかなわない)
イトタヌキモは日本のだがオオバナイトタヌキモは外来種で、
藻なので水を替えるときに切れ端が流れてしまうのだろうか。
すでに日本で野生化しているらしい。
そもそもタヌキ藻という種族があって、この種族は食中植物なのだが
タヌキモ、オオタヌキモ、フサタヌキモ(絶滅寸前)、ヒメタヌキモなど
たくさんの仲間がいる。
なかにはイヌタヌキモという犬だか狸だかわからない名前のもいる。
だいたいが日本では絶滅危惧種か準絶滅危惧種になっているので
金魚と一緒にちょっと買ってこようというわけにはいかず
それで外来種が売買されて近所の手水鉢で生息することになるのだろう。
(外来種はやがて在来種を駆逐することが多いので
いっそ外来種には暴走族風の当て字で名前をつけるとかすれば
たいへんわかりやすいしあの人たちのセンスも生かせると思うのだが)
さて、余談はともかく、このタヌキ藻が花をつけるのだ。
オオバナといってもほんの1センチくらいの黄色い花だ。
歩いていて目の隅に黄色がふっとよぎったと思ったらこの花が見えたので
どれどれと近寄って写真まで撮らせてもらった(無断で)
手水鉢といっても手洗いには使っておらず
道に面したところに置かれているのが幸いだった。
イトタヌキ藻の「糸」の意味は下の写真を見ればわかる。
ピンボケだけど糸状のものがうっすらと見えるはず、
この糸がイトタヌキモの本体なのだが
この糸はいったいどんな虫を食っていいるのか
そこんとこも知りたいと思う(さ)