パルコ劇場で「ぼっちゃま」という芝居を見ました。
目当ては高田聖子ちゃんで
あとは白石加代子さんがたぶん凄いだろうと思っていました。
いや、ホントに白石さん凄いです。
着物のさばきかたひとつを見てももう惚れ惚れします。
この人が中心にいるので舞台がのびやかに見えます。
悪人がひとりも出て来ない、
ハラハラドキドキもないストーリーでしたが
ほのぼのと見ることができます。
この芝居全体がホームドラマだとすると
ひとり「場違いな人物」を演じているのが高田聖子ちゃん。
場違いといいますか、
旧家に生まれ育った坊ちゃまと坊ちゃまをめぐる登場人物のなかで
聖子ちゃん演じる赤線だか青線だかの女給。
本当は坊ちゃまの姉妹の連れ合いも怪しい商売をしているのですが
その怪しい内容は舞台上にあらわれず、セリフの説明だけです。
ところがこの女給だけは服装から暴れかたまですべてで
どういう職業に従事しているかを見せており、
しかも坊ちゃまの放蕩の部分をあらわす大事な存在です。
なおかつ見栄も嘘もない正直な生きかたをしている唯一の人物でもあります。
このキャラクターの真剣さと本人の真剣さがちょうどいい感じに重なりまして
情をかもしだすシーンがあり、ときどきホロッとさせられます。
真剣というのは本当にいいですね。
カラダの動きも何もかもひっくるめて全身で演じている感がありました。
真剣というのは本当にキレイです。
ぼっちゃま:
http://www.parco-play.com/web/page/information/bocchama/
で、そんなこんな言いつつ寿司屋で福島の酒を飲みました(さ)