この夏、ワシントンでは住民に街路樹の水やりを呼びかけていたが
江戸川区や足立区でも先月から、新宿区、葛飾区、中央区でも
今月になってついに住民に水やりの要請をしている。
素人の下手なみずやりはあまりよくないはずだが
そんなことを言ってられないくらい街路樹が弱ってきたのだろう。
私の住む世田谷のはずれでも、公園の植え込みが
写真のように枯れ込んできている。
庭の木でも葉が茶色になっているのを見かけるし
実をいえば私の庭の木もナツハゼやクロモジが少し枯れ込んできたのだが
庭の場合は枯死することはない。
庭の木は飼い主がいるので、息絶える前に水をもらえる。
ただし、木は草花と違って反応が遅いので
ややもすると手後れになりがちだ。
本来ならば地植えの木に水をやる必要はない。
いままでも余程のことがなければ水をやることはなかったが
この夏は「余程のこと」でもあるし
私の庭は植木屋3号によると、水はけが良過ぎるきらいがあるというし
雨はちっとも降らないしで、ついに庭に水を撒くようになった。
水は大量にやる。バケツやジョーロどころではない。
ホースの水を1カ所に数十分出しっぱなしにする。
ホースの先端はジョーロの口を取りつけてあって
水はやわらかく分散してあたりに降り注ぐ。
こうして雨が降ったくらいの水を土に吸い込ませる。
そして、その後は2週間くらい放っておく。
あとは乾き具合によって、再び雨を降らせるか
もう1週間か2週間放っておくかを判断する。
朝晩少しづつ水を撒く方式だと木も草も甘ったれになる。
甘ったれた木は枯れやすい。
夏の水は夕暮れにやらないと
昼間の気温で土が吸い込んだ水がお湯になって根が弱る。
冬の水は日中に気温が上がりかけた頃にやらないと土中で水が凍ることがある。
植物に水をやるのは本当はむづかしいことなのだ(私もまだ素人だ)
それでも、住民にお願いしなければならないのだから
東京の街路樹は。さぞかし息も絶え絶えに違いない。
会社のそばを見上げても確かに茶色の葉が目立って来た。
天気予報によると木曜日にやっと雨が降るらしいけれど
それまで街路樹のみなさんはがんばっていただきたい(さ)