アロウカナもそうだったが、鶏は暑くなると穴を掘って涼む。
自分がすっぽり入るくらいの穴を掘ってその中に入るのだ。
アロウカナは茶色や黒の色彩があるが、いま穴を掘っている連中は白一色なので
穴におさまってしまうと単なる白い物体だ。
頭と尾の判別ができる写真を撮るまでにどれだけ通ったことだろう。
通っているうちに鶏と友情が芽生えてしまい
私がカメラをかまえるとわらわらと集まるようになってしまった。
そのわらわらやってくる鶏どもがレンズの前を横切るものだから
撮影は日々困難を極めたのだ。
それにしてもこの程度で本当に涼しいのかという疑問はあるが
暑いと穴を掘るのは人間にもあてはまるらしく
チュニジアでは穴居式住居の街がある。
マトマタの旧市街がそれで、人々は強い日射しを避けるため、
また冬の保温のため、そして敵から身を隠すために穴の家に住んでいた。
まずクレーターのような大きな縦穴を掘り
その縦穴の壁面に横穴を掘って住居にしているのだ。
家を建てるのと家を掘るのと、どっちがタイヘンなのかよくわからないが
鶏は満足そうに穴におさまっているし
穴居ホテルや穴居バーは涼しそうな気もする(さ)
下の写真はマトマタの穴居ホテル