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長野県大町市の扇沢駅から 富山の黒部ダム駅を結ぶトロリーバスは 6.1kmの路線のうち5.4kmがトンネルで そのトンネルが「黒部の太陽」で有名な関電トンネルだ。 もうこれは小説で詳細はわかるし 1968年公開の映画「黒部の太陽」は もしかしたらトンネルそのものよりも有名かもしれないし 1969年には連続もののテレビドラマになったし 2009年にも二夜連続のドラマになっているので トンネル工事の辛苦についてはもう説明不要と思うが 一応ざっと説明しておく。 黒部ダムの建設現場へ資材を運ぶ生命線になるはずの関電トンネルは 坑口から1691m掘り進んだところで鉄の枠組をもひしぐ大出水が発生し 大量の水とともに岩石や土砂とともに流れ出した。 その後も4℃という手の切れるような冷たい水が溢れつづけ 掘るそばから崩れるという始末だから 通常は工事どころではないのだが、 人の執念というのは偉大なもので82.6mの破砕帯を7ヶ月かかって とうとう掘り抜いてしまったのだった。 さて、68年公開の映画「黒部の太陽」は このシーンを熊谷組の全面協力によって撮影した。 愛知県の熊谷組の工場の敷地内に210メートルに及ぶトンネルセットがつくられ 実際に関電トンネルの工事にたずさわった笹島建設の人たちが そのトンネルを支える鉄の枠組みと土止め板を当時のままに取りつけた。 撮影は昭和42年の9月3日にスタートした。 そのトンネルで1週間も撮影をしていると 俳優も工事慣れして、エキストラで出演している笹島建設の人々と 見分けがつかなくなったらしい。 問題の出水シーンは9月30日だった。 石原プロの中井プロデューサーは俳優と同じ合羽とヘルメットを着用して 「いざとなったら社長(石原裕次郎)を助けに水中に飛び込む」決意でのぞんだ。 俳優と同じ格好をしていればカメラに写ってもバレないだろうという 忍法隠れ蓑の術を実践したのだ。 黒部ダム建設事務所の次長だった芳賀公介氏(映画では三船敏郎が演じた)は 撮影を見学に来て「この装置では危険」だと言っていたそうだ。 笹島建設社長の笹島信義氏(映画では石原裕次郎)は 「変な予感がするからトンネルに塩を撒くように」進言し 本当に塩を持ってきて撒いた。 そうして事故が起こったのだ。 切羽を突き破るはずの水がなかなか来ない。 「でけえぞ」と三船敏郎が叫んだ。 とてつもない音と共に計算を遥かに上まわる水と岩石が押し寄せ 井桁に組んだ角材は瞬時にバラバラになって凶器と化した。 そばにいた5人の俳優は出口に向って走った(というより逃げた) 三船は水よりも早く走って逃げ切ったらしいが(運動神経がだだものではない) 石原裕次郎をはじめとする残りの人々は水に呑まれた。 中井プロデューサーは社長(石原裕次郎)を救出するために飛び込み 笹島建設の人々も社長をはじめ全員が救助のために激流に入った。 カメラマンも監督も流され 取材に来ていた記者もずぶ濡れになった。 ずいぶん怪我人が出て救急車が来た。 笹島建設社長の笹島信義氏は本物の関電トンネルの出水と この映画の事故の出水と、はからずも二度経験してしまったわけだが 水が引いたら監督に訊ねたそうだ。 「迫力があった。いいよ、これは。フィルムは大丈夫だろうね」 なにしろ本物を体験しているので余裕の発言なのだった。 その笹島社長が撒いてくれた塩と 流されつつもカメラをまわしたカメラマンの根性のおかげで この大迫力の出水シーンはしっかりとカメラにおさめられている。 映画は見ることができないが予告編はかろうじて見られるサイトがあり、 その出水シーンも、実に小画面だが少しだけ見られる。 http://rokumusai.dtiblog.com/blog-entry-47.html 出演者全員が出口へ向って走っている(というか流されている)ときに、 ひとり右手前から中央の人(裕次郎か?)に向って駆け寄ろうとするのは、 もしかしてもしかして イザというときは出演者に化けて社長を助けようと待機していた 石原プロの中井プロデューサーではないかと思うし こけつまろびつしている俳優たちを後方からイッキに抜いて 飛ぶような勢いで退避しているのが三船のような気がする。 (ホント、この人の運動能力は凄い) 数十年前に「黒部の太陽」を見た向井潤一によると 「あの出水シーンをよく見ると 撮影機材なんぞも一緒に流されているんだよね」なのだそうだが 流された監督をはじめ、写るはずのない人々もきっと写っているはずだ。 それにしても「黒部の太陽」(熊井啓監督68年版)を見たいものだが 何とかなりませんか(さ) *熊井啓監督の著書「黒部の太陽-ミフネと裕次郎」 http://www.shinchosha.co.jp/book/474601/
by malt-yu
| 2009-10-21 00:02
| その他
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