「おくりびと」という映画を見たとき(無料動画サイトで)
印象に残ったのが山田辰夫さんだった。
あの良さをどう言葉にしていいのかわからないのだが
「俺はやるぜ」という芝居ではなく、とても真摯だと思った。
主役(下手でもできる)が地上に咲く花であるならば
こういう人たちは地の塩だと思った。
あなたがたがは地の塩である。
だが、塩が塩の味を失ったとき
その塩は何によって味が付けられようか (マタイ伝)
聖書では、人が愚かにならないための精神であり
また人が生きる上でどうしようもなく必要な
聖なるもの、大事なものが「塩」なのだが
映画の世界にも「塩」は必要なのだなと思った。
あの映画の要のシーンで要の役をきっちり演じていたのだ、山田さんは。
さて、その山田辰夫さんに読んでもらうために
山本高史が書いた
Tokyo Copywriters' Street の原稿があって
どうもその原稿は、山田さんのためというより
自分の好きなような書いたような気が強くするのだが
しかしそれを実際に山田さんが読んだら実に面白かったのだ。
(山本高史がそれを計算していたとしたら偉大なことだ)
なんだろう、この面白さは...
ナレーターとして上手いのかと問われると全然そうではない。
なんだか全体のバランスも得も言われぬほど悪い。
それなのに何だろう、この存在感、この面白さ。しかも派手じゃないか。
こういう人が映画では脇を演じるのだと思うと空恐ろしいと言えるし
使用上の注意を怠るとせっかくの「山田辰夫」が生きないような気もする。
それにしても、山田辰夫さん
お互いもっと若いときから知り合いたかったですぜ。
そんなわけで、山本高史 vs 山田辰夫の
Tokyo Copywriters' Street は
23日木曜日(今日ですよ)21時20分、TFMです。
何度でも言いますが、面白いです (さ)
*どうしてもリアルタイムで聴けない人はこちらから
http://tcss.seesaa.net/