柴ちゃんというのは
劇団☆新感線の制作の柴原女史であり
聖子ちゃんは
高田聖子ちゃんのことだ。
聖子ちゃんは稽古の最中だし
柴原女史は数万枚のチケットが瞬時に売り切れる劇団をかかえて
いつもいつも忙しく
三人で飯を食うというのが本当に久しぶりのことだった。
イチジクの生ハム巻や合鴨燻製のオードブル
コーンコロッケ
タコとサーモンのカルパッチョ
白アスパラ
生フォアグラの鶏肉巻き葡萄の葉包み
白アスパラのスープ
ピザ
オムライス
ううう、思えばよく喰ったもんだ。
おかげで朝から胃が重い。
これらの料理は初台の極小規模なレストランで出てくるのだが
だいたいその店はかつて「わがままなマスターのいる店」として
ときどき雑誌に登場していた店であり
そのわがままなマスターが亡くなって、
いまはわがままでない息子が継いでいる。
息子はわがままでないかわりにやたらと背が高く
親父よりもいい酒を飲んでいる。
親父はオールドの水割りだったが、息子は山崎だ。
しかも山崎や白州のオーナーズカスクをコレクションしている。
ついこの間までは小学生だったくせに
いつこんなものを飲むようになったのだろう。
人は知らない間に躍進するのだな〜。
ところで、柴原女史は偉大な劇団のプロデューサーであり
聖子ちゃんも自分で企画制作した「月影十番勝負」なる十本の芝居を
ほぼ年に1本のペースでやり終えている。
私もTokyo Copywriters' Street の極小ライブをかかえる身であり
このふたりにはいろいろ学ぶことも多かろうと思っていたら
本当に多かった。
自分が経験して獲得した方法を「それでいい」と言ってもらえるだけで
ずいぶん助かるものだと思うし
どこで割り切るかの判断もプロはダイナミックだ。
相談する相手ができたことはなんて心強いのだろう。
極小とはいえライブをひとつ上演するための準備は本当に仕事が多い上に、
いままではひとりで孤独で寂しかったのだなと
あらためて思うのだった(さ)